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メンタルヘルス

ポジティブヘルス

オランダ発ポジティヴヘルス地域包括ケアの未来を拓く

また、ポジティブヘルスという考え方がとても面白い。ポジティブヘルスとは、「社会的・身体的・感情的問題に直面したときに適応し、みずから管理する能力としての健康」という定義。健康を状態ではなく能力として定義しているのが面白い。

健康は目的ではなく、本人が大切と考えることを達成するための手段であり、身体的・医療的な面だけでなく、動機となるその人の価値観や要望に注意を向けている。その人にとって大切なことを見つけるためのテクニックとして「モチヴェーショナル・インタヴューイング」という技法を用いているのもその理由。

 実は、慢性疾患の50%以上が、ライフスタイルと深い関係がある。その人の「望む生き方」こそ、ライフスタイルを変えるうえで重要なモチヴェーションになる。

 ポジティブヘルスの概念を提唱したヒューバー(Huber)さんは以下のように述べているらしい。

キュア中心のヘルスケアは、実際にはヘルスケアではない、病気ケアだ。これからはほんとうにヘルスをもたらすケアを追求しよう。そのうえでもっとも効果的な『薬』は、本人にとって意味のある生活、生きがい。その底力となるレジリエンス(復元力、回復力)、機能力、自己主導を促進する事である。


また、このポジティブヘルスは、「身体的機能」「メンタルウェルビーイング」「生きがい」「生活の質」「社会参加」「日常機能」という6つの次元からなるとされている。